でいちゅうのはす

ワナビーの随想めいた日記のようななにか

11月22日 XRP高騰(50円)

 

仮想通貨のXRP(エックスアールピーと読む)がこの数日で高騰した。

 

1週間前の15日は20円台(終値28円)だったのに、20日からガンガンとあがり、今日22日には50円にタッチして、いまは調整に入りつつある。それでも日足、週足は上目線はキープしている。

 

この仮想通貨XRPは送金媒体となるのがメインの目的で開発されていて、ざっくり言うと、主には銀行間取引(インターバンク)での手数料削減や、国際取引システムであるSWIFTの後継システムとして期待されている。

 

仮想通貨は本当にたくさんの種類があるけれども、既存の金融システムや既存法律とすり合わせをしているものはほぼない。僕の場合は、そういうことをしているのは、米リップル社が推進するXRP以外に知らない。

 

金融システムは、経済にとって文字通りカナメとなる存在なので、どの国も国家レベルで法律で規制している。特に犯罪者や敵性国家に金銭を提供しにくくするように、マネーロンダリング対策は国家間で連携して対応している。

 

現状、仮想通貨はそうした既存のシステムを無視して大きくなっている。当初は個人投資家の独壇場だったけれど、仮想通貨市場の時価総額が大きくなって、各国が既存の金融規制を当てはめるようになってきた。

 

具体的には取引所の本人確認を厳格にさせたり、基準に満たないところを閉鎖させたりしている。2019年くらいからだと思うけれど、大企業もビットコインのような仮想通貨に投資するようになったし、日本でも2020年から金融取引法が仮想通貨(正式には暗号資産というけれど、この名前通りが悪いよね)にも適用されるようになっている。これによって、特定銘柄への「風説の流布」も規制されるようになった。

 

風説の流布とは、特定銘柄に対してあることないこと、ニセの情報を出して評判を貶めたりすることだ。普通の株式ではそうそう無い(むしろインサイダーのほうにスポットがあたる)。

 

けれど、仮想通貨市場というのは、むしろそういう風説の流布がたくさんあった。真偽定かならぬ情報が飛び交い、詐欺案件は当たり前、ただ儲かればいいーーという、まだ発達途上の市場が仮想通貨市場なのだ。

 

こういうのは先物市場に当てはめるとわかりやすいだろうか。たとえば北米でタイフーンがあって、それで大豆が壊滅したので、大豆が高騰するーーという噂を流して、一方で大豆先物を買っておく。ウソを信じた人たちが大豆を買い、実際に高騰する。けれど本当は大豆の被害は軽微で、市場価格は元の適正価格に戻る。ウソを流した人だけが売り抜けて儲けているーー。

 

こんなときは、ウソを流した人は当然逮捕される。けれど、今の仮想通貨市場ではそうではない。いや、そうではなかった、というのがこれまでなのだ。

 

だからこれから順次、市場の法律が整備され、詐欺案件は逮捕されて市場が清浄化していくだろうと期待している。

 

ちなみに、XRPは何故だかわからないが、この風説の流布の標的になりやすかった。母体の米リップルは、早くから政治と法律のすり合わせを行い、期待のユニコーン企業としてフォーブスに取り上げられ、2019年には200億円もの資金調達にも成功しているほどの優良企業なのにーーだ。

 

社会的実装も早く、送金会社のMGI(米上場企業)に出資し、XRP送金の有効性の実験をしている。試行を始めて1年近くたち、安全性とコストに問題なく、MGIも利益体質になりつつある。

 

これほど社会実装の実績を出しているのに、いや出しているからこそなのか、風説の流布を受けて、XRPは投資対象として不人気だった。優等生がガリ勉と言われて貶められ、ちょっとイキった奴のほうが人気があるスクールカーストを連想させる。けれど法律がちゃんと整備されてくれば、勝つのはだいたい優等生だ。

 

今回の高騰は仕手っぽい動きも感じるけれど、それでも幾分かは、XRPの社会的実装のファンダメンタルズを再評価されたという動きも入っていると思う。このまま正しい姿になるといいなと思う。